12月22日、警視庁への要請行動と記者会見、警視庁前抗議行動をおこないました!!
警視庁機動隊を辺野古から撤退させよう!キャンペーン第3弾
暴力警察に抗議の嵐をたたきつける!!! 要請行動・記者会見・抗議行動
さる12月22日、私たち辺野古リレーは3連続行動として、①警視庁に対する要請行動 ②記者会見 ③警視庁に対する抗議行動をおこないました。以下その報告をいたします。
【①警視庁に対する要請行動】
13:30より辺野古リレーのメンバーが、警視庁庁舎の中で、警視庁機動隊の辺野古派遣と現地での暴力について、要請をおこないました。
私たちは参議院議員の糸数慶子さんを通して、警視庁に対しての要請をセッティングしていただきました。ところが警視庁は、なんと当日の要請に関して、時間は15分間のみ、こちら側の人数は糸数議員の秘書の方含め4人と、厳しい制限をつけてきました。
このような傲慢な態度は、許せません。市民の声を聴く姿勢を見せないどころか、要請をおこなうという私たちの当然の権利を踏みにじっているのです。
こちら側は、辺野古リレーのメンバー2人、辺野古実(辺野古への基地建設を許さない実行委員会)の方1人、糸数議員の秘書の方1人、の計4人。
対応した警察側は、フカイとアサオカと名乗る、マスクをした2人の警察官。深いのか浅いのか。
フカイさんは「すみませんね、風邪を引いているもんで」と言っていましたが、二人とも風邪引いてんのかよ!マスクで顔隠してんじゃないのか!・・・まあこの時期私たちもマスクすることも多いですけどね。
フカイさんから渡された名刺にはこう書いてありました。
警視庁警備部管理官
警備第一課課長代理(庶務担当)
警視 深井 貴(ふかい たかし)
アサオカさんはよくわかりませんが、要請中は全くしゃべらず、もっぱら深井さんがしゃべっていました。
時間になると、警視庁の庁舎に入ってすぐの、ナントカ応接室と書いてある部屋に通されました。
私たちは、まず辺野古リレーの紹介をしたあと、要請文を読み上げました。
そのあと、要請理由について概要を説明しました。警視庁機動隊の辺野古への派遣が、政府による基地建設に加担していること。「本土」(「日本」)による沖縄差別に加担していること。辺野古現地で、警視庁機動隊員が座り込む市民などに暴力をふるっていること。
その上で、この要請に対する回答を求めました。
それに対する返答としては、「検討する」と。回答するかどうか、回答の形態、時期についても含めて「検討する」というだけでした。こちら側が、答えるべきだ、答える義務がある、と追及しても、「こちらで判断することだ」というつれない返事。ナニサマでしょうか。
そのあと、深井さんは語りはじめました。
「(警視庁機動隊は)法にのっとって職務を遂行している。派遣も、警察法60条にもとづいた沖縄県公安委員会の「援助要請」によりおこなっており、派遣された警視庁機動隊は沖縄県警の指揮下にある。」「警察による暴力について、現場からの情報は上がってきていない。報道された事件については、現場に確認をとっているが、『警察官が暴力をふるった』という事実は確認できていない。(市民による)公務執行妨害の事実や、(市民の)ケガの事実は把握している。」
ここで、私たちはたまらずツッコみました。
「ケガというのはどういうことですか?機動隊が暴力をふるったということではないですか?」
すると、「そうではない。そうではないが、『取り扱い』の中でケガをするということはありうる」という返事。
「取り扱い」という言葉に私たち要請団はいっせいに憤り、「『取り扱い』とはなんだ。人をモノ扱いするのか」と抗議すると、「そういうことではない。『事件の取り扱い』という言い方もあるでしょ?」と、またしてもごまかすようなことを警察側の深井さんは言ってのけました。
私たちは「現場で機動隊により、とりわけ警視庁機動隊の暴力により市民がケガしていることは確実な事実なのだから、しっかり現場に確認してください。警視庁の機動隊が暴力をふるっているのだから、警視庁には監督責任があります。責任を自覚してください」と要求しました。
話は、機動隊派遣そのものの話に移っていきます。警察側はこう言います。
「沖縄県公安委員会の要請により警視庁機動隊を派遣し、現場では沖縄県警の指揮下にある。警視庁が行くのは、機動隊の中で警視庁機動隊が最も大規模だからだ。沖縄県警の指揮下にあるのだから、責任は沖縄県警にある」と。
そこで、こちら側が、「警視庁機動隊員が市民に暴力をふるい、ケガを負わせたとしても、そのことについても責任は沖縄県警にあるというのですか?」と尋ねると、「そうだ」という返答です。
どういうことでしょうか。
私たちは確認しました。「つまり、すべての責任は沖縄県警にあるので、派遣を行っている自分たち警視庁には全くなんの責任もないということか?」深井さんはニヤニヤと笑いながら「そういう揚げ足をとるような言い方はしないでよ」と答えました。
さらに追及すると、結局、責任はすべて沖縄県警にあると、はっきりと答えました。
警視庁が機動隊を派遣し、現場では警視庁の機動隊員が暴力をふるっているのにもかかわらず、警視庁は責任を1ミリもとらず、沖縄県警に押し付けるということを明確にしたのです。
こちら側が「そうやって沖縄に責任を押し付けるんですね」と言うと、またしても笑いながら「そういう言い方はないでしょう」と言っていました。いったいなんのつもりなんでしょうか。自分たちがやっていることを自覚しているのでしょうか。
私たちはめげずに質問しました。
「警察法60条に基づく「援助要請」により機動隊を派遣していると言いますが、(一般に)他の道府県からの「援助要請」があれば、警視庁はかならず行くんですか?警察法60条にはそんなことは書いていないはずですけど。自分たちで主体的に判断するのではないですか?」と問うと、「そのような場合、必ず行くとは限らないが、ほとんど行く。行かないときは、東京都内で警備に人員をさかなければいけないときだ」と。
「ということは、警視庁としての主体的判断の余地があるんじゃないですか」と追及しましたが、「いや、基本的に要請されれば行く」との返答で、機動隊派遣についての主体的判断と、自らの責任について、言葉をにごされました。
まだまだ私たちは追及します。
「いわゆる『琉球処分』を知っているか」と問うと、深井さんは「知っている」と答えました。
「警視庁が機動隊を派遣しているということで、沖縄の人々からは、琉球併合(『本土』から言うところの『琉球処分』)の際に警察を派遣した事実を思い起こさせるという声が上がっている。『本土』からの警察派遣は、『本土』と沖縄とのあいだの差別構造を強化している」と言うと、「それは個人の印象の話だ」と鼻で笑ったような返答。私たちは憤り、「被害を訴える人に対して、『それはあなたのとらえ方の問題だ』と言っているようだ」と強く訴えましたが、やはり警察側から、「印象論」「個人の心情(信条)の問題」へおとしめられました。
許せません。差別や、加害/被害の事実を告発されたときに、「個人の印象だ」とは何でしょうか。警察は、事実として自分が立っている位置を見つめる、ということが必要でしょう。(もちろん、そのことはつねに私たち全員に求められるものです。)
またこうも問いました。
「現在、翁長沖縄県知事が埋め立て承認を取り消したにも関わらず、政府は強引に基地建設を進めようとしていることは知っているでしょう。沖縄県と政府とは政治的に対立しています。その中で、警視庁がやっていることは、政府の意図するところにかなっているではないですか。一方に加担しているのではないですか?」と。
それに対しては、「現場で行っているのは、現場の安全の確保と、違法行為の抑制だ」との返答。
沖縄の人々の安全をおびやかしているのは基地建設を進める日本政府であり、それに加担し、現場で暴力をふるっているのは警察です。違法行為を行っているのは警察だし、座り込む人々はそのような政府にたいして正当な抗議をしているだけです。「警察法に定めてあるように不偏不党ではないのではないですか?」と追及すると、「不偏不党でないことはない。私たちはつねに不偏不党、公正中立に、法にのっとって職務を遂行している」の一点張りでした。
さて、「報道などで、警視庁機動隊は沖縄から帰投している、と言われているが、事実ですか?」と尋ねると、「帰ってきている」と。「また年が明けてから行くのですか?」と問うと、「まあ当然再派遣もあるでしょう」と、まるでヒトゴトのような返答でした。
これだけの社会的批判や抗議があるのにもかかわらず、なんという軽い態度でしょう。深井さんが課長代理を務める警視庁警備第一課は、機動隊の運用・管理を担当しているはずです。責任を感じてないのでしょうか。その深井さんはこうも言いました。「年末年始は初もうでなど、都内で人が多く集まるので、そちらに人員が必要だ。それが終われば行くだろう」と。「では次の派遣は一月中ということですが」との問いにも「そうでしょうね」との言。
「日本中から機動隊を集めて辺野古に派遣するという話もあるが、それについてはどうか?」と尋ねると、「我々は警視庁なので、他の道府県警察のことは関知しない」と答えました。
ここらへんで、時間を若干オーバーしていました。
最後に警視庁を出るとき、去り際に「ぜひ回答してくださいね」と言うと、深井さんはまたニコニコした顔であいまいな返事をしました。
辺野古のゲート前で、機動隊員がどんな顔をして暴力をふるっているか。座り込む人々が、どんな顔で踏ん張っているか。いつまでもニコニコと、責任も基地も傷も何もかもを、沖縄に押し付けるのだろうか。それを許していいのだろうか。怒りと、自分たちの「責任」を感じた要請行動でした。
【②記者会見】
記者会見はじまりました
機動隊の暴力写真がぎっしり
具体的な例を挙げて説明中
要請行動の報告です
沖縄タイムスと琉球新報、東京新聞他、各メディアが取材にいらっしゃいました
16:00から17:00過ぎまでは、参議院議員会館内の会議室において、辺野古リレーの警視庁機動隊撤退キャンペーンに関する記者会見を行いました。(総数43人、うちプレス6人)
司会(辺野古リレー)のあいさつのあと、まず辺野古リレーのメンバーから、当日昼間の警視庁への要請行動にいたる経緯や要請の趣旨・概要と、辺野古現地での機動隊の暴力などのお話をしました。
現地の状況についての説明では、パネル写真を使って説明しました。同じようなパネル写真を、会場の後ろの方にも置いておき、参加した皆さんに見ていただきました。
次に、今回の警視庁への要請行動の報告と、先日12月15日におこなった都議会への陳情行動の報告。
さらに、辺野古実の方からも、今月12月8日の辺野古実による海上保安庁への申し入れについての報告をいただきました。
海保の対応は、申し入れを直前に拒否し、国会議員や議員の秘書としか話さないなど、本当にひどいものだったそうです。海保の暴力により意識を失った抗議船船長に対して、海保は救急車も呼ばなかった。それなのに、東京の海上保安庁は、市民が呼んだ救急車を「保安官が呼んだ」と答えたということです。
この間の辺野古リレーの抗議や要請に対する警視庁の態度以上に、海上保安庁も強硬で、人々の声を聴こうとしない姿勢をゆるすことはできません。私たちは、辺野古陸上での機動隊の弾圧・暴力とともに、海上での海保の弾圧・暴力に対しても抗議の手をゆるめてはいけないでしょう。
最後に、会場から質問を受け付けたところ、多くのみなさまの質問をいただきました。警察の中央集権的なあり方や、地方自治の観点からの論点も提示されました。辺野古リレーは、先日の都議会への陳情のように、地方自治という観点からの運動も視野に入れていきます。
【③警視庁に対する抗議行動】
100名弱の方々があつまりました
要請団からの報告
22日の3連続行動の最後として、夜18:30から、警視庁前にて抗議行動を行いました。
直前の告知だったにもかかわらず、100人弱もの人が抗議に集まってくださいました。多くのご参加、ツイキャスの視聴など、ありがとうございました。
さて、警視庁前の警察は、またしても所轄・機動隊あわせて100人は超えようかという重警備で、プレッシャーをかけてきました。私たちの抗議行動に対してのこの対応が、警視庁のあり方を映しているようにも思えます。11月8日の抗議行動のさいの麹町署アラカワ警備課長の暴言といい、私たち、そして沖縄の声を圧殺しようとする強権的態度を絶対に許すことはできません。
そのような状況下でも、「警視庁機動隊は辺野古に二度と行くな!」「暴力やめろ!」と、みんなで警視庁に向かってシュプレヒコールを繰り返し、抗議の声をぶつけました。
集まったみなさまにたいして、昼間、要請に行った仲間が、要請行動の報告をおこなうとともに、多くの参加者からも警視庁に抗議のメッセージをいただきました。
辺野古現地からの電話中継もおこない、ヘリ基地反対協の安次富浩さんから熱い連帯メッセージをいただきました。以下に安次富さんの発言の一部を引用します。
「いま、年末で、東京警視庁の機動隊が東京に引き返していますが、私たちは今回の措置は『琉球処分』の再来だというふうに思っています。琉球王朝をつぶすときに、松田道之という琉球処分官が、警察160、総勢400という大部隊でもって、琉球王朝の支配層と対峙し、そして王を退位させ東京に連れて行くという版籍奉還みたいな形をとったわけですが、それと同じように、今回の措置は沖縄のたたかいを安倍政権がつぶすためにやってきたんだと、私たちはそう思っています。絶対に私たちのこの民意をつぶすことはできないということを、私たちは宣言していかなくてはならないと思います。」
カヌーチームに参加してきた方は、「私も排除されましたが、まるで人を扱うような扱いではありません。まるでモノを運ぶようにあなたたちは運んでいきます」と怒りをぶつけました。「『ブタ一匹確保』そう言葉に出した人がいましたが、言葉に出さなくても、あなたたちはそう思いながら、一人一人が排除しているのではないですか?」怒りの抗議が警視庁前で響きます。
他にも、辺野古実の方、ハンスト実改め「直接行動」の方などから発言をいただきました。
無意味な邪魔をする機動隊に一喝
最後に「座り込め ここへ」をみんなで歌いました。その最中、機動隊員の列が私たちの前を横切り、マイクを手に歌っていた方が「じゃま!」と怒りの鉄槌を下しました。
このような抗議行動のとき、警察は非常に人員を割いて対応します。11月8日に私たちが行った警視庁への申し入れ・抗議行動の際も、機動隊が警視庁正門前を封鎖し私たちを妨害しました。この人たちの仲間が、辺野古に行って市民に暴力をふるい、不当逮捕をしかけています。機動隊員たちは何を思っているでしょうか。この中には、辺野古から帰投したばかりの隊員もいるかもしれません。辺野古ゲート前や、警視庁前での過剰警備を目の当たりにすると、「警察はいったい何を守っているのか」と考えざるをえません。だから、警察官のいう「安全の確保」「不偏不党・公正中立」などをそのまま信じることはできないのです。
私たちは、警視庁の私たちにたいする強硬な姿勢も、警視庁機動隊が来年も辺野古に行くことも、絶対にゆるしません。現地での暴力や弾圧もゆるすことはできません。今後もたたかい続けます!!
みなさま、これからもよろしくお願いします。ともにたたかいましょう!!
今回の警視庁要請行動では、短期間の呼びかけでしたが2015年12月20日〆切の時点で174団体からの賛同をいただきました。21日分を含めると177団体になります。至らぬ点が多々あるなか、糸数慶子議員や議員事務所の方々、賛同団体の皆様からの温かいご支援により、22日の要請行動を終えることができました。誠にありがとうございました。
2015年12月28日
辺野古リレー
参考記事
沖縄タイムス(2015年12月24日)から
東京新聞(2015年12月23日)から
琉球新報(2015年12月28日)から